イラストを描く人

イラストレーターを目指す40代の日常

ザルのお話

私の頭の中を書き散らすシリーズ。

 

その1 ザルのお話


人はみんな、ザルを持っている。

ザルって調理に使う、あのザルのことだ。

いるものを通さず、いらないものを通すザル。

 

私のザルは比較的目が細かくて小さいものが色々と引っかかる。

引っかかって欲しくないどうでもいいものまで。

でも夜寝ている間に一度ひっくり返されてるようだ。

大体の中身が落とされてまた空っぽになる。

 

夫のザルはかなり目が荒い。

引っかかってほしくて言った言葉もどんどんスルーしていく。

大体ザルには何も残っていない。

一晩経つときれいに何もない。

 

けれどザルには何も残っていない方が良い。

だんだん溜まって重くなったらきっとひっくり返らなくなるから。

長い年月の途中で自分で穴を開けてるんじゃないかな。

ゴミが溜まりやすい箇所に穴をあけて通りやすくする。

いちいちつまづかないように。

40代、穴だらけのザル。

 

中学生の娘のザルはまだ目が細かい新品だ。

色々な細かいものをキャッチし過ぎて傷ついている。

でも大人がキャッチできないものをキャッチして、自分にとって要るか要らないか吟味して欲しいと思う。